大屋根リング
藤本壮介(会場デザインプロデューサー)
清水寺の舞台と同じ「貫」の考え方で、細い集成材を規則正しい格子に組み、2kmの回廊をつくった。木造は小さな建物のもの、という思い込みを、規模で覆した。1970年の大阪万博の象徴が鋼管のスペースフレームの大屋根だったことを思えば、55年で「未来の素材」が鉄から木に入れ替わったことを示す建物でもある。くわしくは万博建築ガイドで取り上げている。
- 木材
- 国産のスギ・ヒノキが約7割、欧州アカマツが約3割
- 構法
- 柱に穴をあけて梁を通す伝統の「貫(ぬき)」を、金物と組み合わせた。接合部の納め方は工区ごとに3社が工夫した
- 規模
- 外周約2km、高さ約12m(外側約20m)。「世界最大の木造建築物」としてギネス世界記録に認定
- 閉幕後
- 北東部の約200mを残す計画。解体した木材は、能登半島地震の被災地(石川県珠洲市)の復興住宅、横浜の国際園芸博覧会のタワーなど、各地での再利用が決まっている(2026年時点の報道による)